2019年12月14日 (仮訳)新種Staurothele nemorumおよび北米産広義Staurothele属地衣の改訂版検索表 Morse, CA. & Ladd, D. 2019. Staurothele nemorum sp. nov. (Ascomycota: Verrucariaceae), with a revised key to North American Staurothele s. lat. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/staurothele-nemorum-sp-nov-ascomycota-verrucariaceae-with-a-revised-key-to-north-american-staurothele-s-lat/A79BA3EBEBB27A9DA441D07BD99AD235 [Accessed December 14, 2019] 【R3-06861】2019/12/14投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 北米グレートプレーンズ南部で採集された地衣の一種を検討し、Staurothele nemorumとして新種記載した。 本種は地衣体が薄い小区画状で、子嚢が8胞子性、子実層に球形~長楕円形の藻類細胞を含むことなどで特徴づけられた。 一旦北米産の種から除外されたS. hymenogoniaを改めて報告するとともに、北米産広義Staurothele属地衣の検索表を掲載した。 USA, Kansas, Douglas Co., 1·75 mi N, 0·5 mi W of junction of US Highway 56 & Douglas County Road 1055 in Baldwin City, University of Kansas Ecological Reserves, north-west corner of Breidenthal Biological Reserve and south-east corner of Forest Legacy Tract (新種) Staurothele nemorum C. A. Morse & Ladd 語源…林間の空地の 【よく似た種との区別】 Staurothele succedens 本種と異なり米国ではなくイギリス、スカンジナビア、南欧、西アジア(、オーストラリア)などに分布する 本種と異なり開けた場所ではなく水辺などの湿った場所に生息する 本種と異なり地衣体が小区画状ではなく浅裂または分枝する 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子実層の藻類細胞が球形~広長楕円形でない Staurothele rugulosa 本種と異なり米国ではなくイギリス、中欧、南欧、アジアなどに分布する 本種と異なり地衣体の発達が乏しいのではなく良好に発達する 本種より地衣体の小区画の丈が大きい 本種と異なり被子器が固着するのではなく半分から完全に埋生する 本種より被子器のサイズが僅かに大きい 本種より子嚢胞子の幅が僅かに広い 本種と異なり子嚢胞子がしばしば淡い帯黄褐色なのではなく常に無色 Staurothele hymenogonia 米国に分布する 岩石生地衣である 本種と異なりポーランドなどにおける分布が知られている 本種と異なり地衣体が岩上生ではなく岩内生 本種より被子器のサイズが大きい 本種と異なり被子器が固着するのではなく固着するか半埋生する 本種と異なり子囊果周辺組織外壁が果殻側面とほとんど識別できないのではなく果殻の上部1/4-1/3を除いて顕著である 本種より子実層の藻類細胞が長い 本種より子実層の藻類細胞の長さ/幅比の最大値が大きい Staurothele verruculosa 北米に分布する 子嚢が8胞子性 本種と異なり地衣体が小区画状ではなく類裂芽状および小疣状 本種と異なり被子器が固着ではなく埋生する 本種と異なり子嚢が典型的には8胞子性なのではなく4(-8)胞子性 本種より子嚢胞子の最大幅が大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が5-8(-9)×2-3ではなく5-7×1-2 本種より子嚢果周辺組織外壁が厚い Willeya diffractella 北米に分布する 子嚢が8胞子性 本種と異なり開けた場所ではなく日陰などに生息する 本種と異なり地衣体が良好に発達する 本種と異なり被子器が固着ではなく埋生する Staurothele elenkinii 北米に分布する 石灰質の基質に生じる 被子器の形態が一見類似する 本種と異なり地衣体が岩上生ではなく岩内生 本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく2胞子性 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子が淡い帯黄褐色ではなく暗褐色 Thelidium spp. 形態的に類似している(野外で混同される可能性が最も高い) 本種と顕微鏡的形質が異なる Verrucaria spp. 形態的に類似している(野外で混同される可能性が最も高い) 本種と顕微鏡的形質が異なる Anisomeridium distans 形態的に類似している(野外で混同される可能性が最も高い) 本種と顕微鏡的形質が異なる 本種と異なり子嚢間菌糸が永存性 本種と異なり共生藻がスミレモ属類似である (その他掲載種) Staurothele hymenogonia (Nyl.) Th. Fr. 【よく似た種との区別】 Staurothele nemorum 米国に分布する 岩石生地衣である 本種と異なりポーランドなどにおける分布が知られていない 本種と異なり地衣体が岩内生ではなく岩上生 本種より被子器のサイズが小さい 本種と異なり被子器が固着するか半埋生するのではなく固着する 本種と異なり子囊果周辺組織外壁が果殻の上部1/4-1/3を除いて顕著なのではなく果殻側面とほとんど識別できない 本種より子実層の藻類細胞が短い 本種より子実層の藻類細胞の長さ/幅比の最大値が小さい Staurothele elenkinii 北米に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 本種と異なり子嚢が2胞子性 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子が暗褐色